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CDPで行うコホート分析

データドリブンなマーケティングが主流の現代、顧客データをいかにビジネスの成長に繋げるかが成功の鍵を握ります。中でも、顧客との長期的な関係性を築く上で強力な武器となるのが「コホート分析」です。

この記事では、コホート分析の基本から、CDP(カスタマーデータプラットフォーム)を活用した実践方法、そしてビジネスにもたらす具体的なメリットまでを分かりやすく解説します。

コホート分析とは

コホート分析とは、特定の期間内に同じ経験をした顧客グループ(コホート)の行動を時系列で追跡・比較を行なえるようにする分析手法です。「2024年○月に初回購入した顧客」「○月第○週に会員登録した顧客」といった集団に分け、その後の継続率や購入額の変化を観察します。

この分析により、特定のマーケティング施策が顧客にどのような影響を与えたかを可視化でき、ユーザーの定着率(リテンション)や離脱の傾向を正確に把握するのに役立ちます。

CDPとの連携でコホート分析を加速させる

CDPに蓄積された膨大な顧客データは、コホート分析を容易かつ高度に実行するための基盤となります。

CDP上で顧客を共通の属性やイベント(初回購入日など)でグループ分けし、各コホートの継続利用率や再購入率といった指標の推移を自動で算出します。例えば、「2025年1月入会の顧客は、6ヶ月後に何%が継続利用しているか」を他の月のグループと比較し、長期的な行動傾向の違いを明らかにできます。

分析で「特定の期間に離脱が集中している」といった課題が見つかれば、その結果を基にCDP上でセグメントを作成。対象者へメールやプッシュ通知でタイムリーなアプローチを実行するなど、分析から施策までをシームレスに繋げられます。

コホート分析がもたらす3つのビジネスメリット

コホート分析を導入することで、顧客の行動変化や施策効果を長期的な視点で捉え、ビジネスを大きく成長させられます。

顧客維持率の向上(解約率の低減)

コホートごとの継続率や離脱率の推移を比較し、顧客が離れやすいタイミングを特定します。これにより、離脱が増える直前にリマインドメールや特典を送るなど、的確なタイミングで介入策を講じることが可能です。結果として顧客の継続利用期間が延び、チャーン率(解約率)の低減に繋がります。

施策の長期的な効果を可視化

短期的な成果だけでなく、施策が長期的な顧客価値に与える影響を評価できます。例えば、あるキャンペーンで獲得したコホートの半年後の購買頻度や累計売上を分析すれば、どの施策が最も質の高い顧客を呼び込んだかが分かります。この分析結果を根拠にマーケティング予算の配分を最適化し、ROI(投資対効果)の向上を図れます。

LTV(顧客生涯価値)の把握と向上

顧客の定着や離脱の傾向が明らかになることで、LTVの正確な把握に役立ちます。「あるコホートは半年後の累計購入額が他より高い」といった発見があれば、そのコホートの持つ特徴を他の顧客層へ展開し、全体のLTVを底上げすることが可能です。逆にLTVが伸び悩むコホートの原因を特定し、対策を講じることで、事業全体の収益性を改善できます。

コホート分析で顧客との未来をデザインする

CDPという強力な基盤の上でコホート分析を実践することで、顧客理解は深まり、マーケティング施策の精度は飛躍的に向上します。データに基づいた的確なアプローチで顧客エンゲージメントを高め、持続的な事業成長に繋げていきましょう。

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