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ファーストパーティデータのデータ活用はなぜ重要?

近年、CDPツールによるファーストパーティデータ活用に注目が集まっています。ここでは、ファーストパーディデータについての基礎知識や、活用法について解説しますので、ぜひチェックしてください。

目次

ファーストパーディデータとは?

ファーストパーディデータとは、ひとことでいうと「企業と顧客との直接的な関わりによって得られた顧客データ」です。

自社のウェブサイトやアプリの閲覧情報、社内で企画したアンケートデータ、顧客からのサーベイデータ、セミナーで収集した名刺データや参加者のコメント、自社が保有する顧客情報、購買履歴、POSデータ、CRMやSFAなどに蓄積されたデータなど、オフライン・オンラインを問わず、自社で収集したデータのことをいいます。

これに対して、セカンドパーティデータと呼ばれるのが、他社のファーストパーティデータです。協力会社と共有したり、出版会社やメディア企業などが広告主に販売したりすることが多いようです。

サードパーティデータは、外部の複数のデータを組み合わせて提供されるような、業界動向データや人口動態、属性データなどのことです。リサーチ会社などが提供しています。

セカンドパーティデータとサードパーティデータの違いについて

市場のニーズを探ったり、より多くの層に対してマーケティング活動を行ったりする場合、情報は多いほどよいといえます。とはいえ、自社だけで収集できる情報量には限りがあるため、企業はさまざまな方法で情報量を増やさなければなりません。

ファーストパーティデータとは、第三者を介さず、企業が自社で収集したデータのことを言います。では、セカンドパーティーデータとサードパーティデータとありますが、れぞれどのような違いがあるのでしょうか。

ここでは、セカンドパーティデータ、サードパーティデータとはどのようなものか、そして、違いを解説していきます。

セカンドパーティデータ

セカンドパーティーとは、購入したり共有を受けたりした他社が集めたデータのことを言います。メディアなどが自社で集めたデータを広告主に販売したり、子会社やパートナー企業と共有したりといった形で流通します。

サードパーティデータ

サードパーティデータとは、第三者から提供されたデータのことをいいます。政府や自治体が実施している大規模調査の統計データやリサーチ会社を通して得られたデータが該当します。

サードパーティデータは、自社とは無関係な第三者機関で集めたものです。そのため、調査対象の属性が、自社の目的とあっていないケースもあります。また、信憑性の面においても、発信元の信頼度などの確認が必要です。

ファーストパーティデータの用途

ファーストパーティデータは施策立案への活用や、サービス向上のためなど、さまざまな用途に使われます。ここでは、ファーストパーティデータの用途についてご紹介します。

施策立案への活用

ファーストパーティデータの情報源は、自社と近い位置関係にある層だと考えられます。その層の嗜好や行動を分析しておくことで、ターゲット層にアピールできる広告媒体を考えられるのはもちろん、刺さりやすい広告企画を見極めることにつながります。

サービス向上のため

蓄積したデータから、自社のサ-ビスや製品を好む層の属性もわかります。要するに、どのような層が自社のサービスや製品を好んでいるのかわかるため、顧客に対してより理解を深められるでしょう。 これらは、効果的なマーケティング施策の立案に役立つのはもちろん、自社のサービスや製品の品質向上にもつながります。

CRMツールによる関係維持に利用

顧客に対して理解を深められれば、CRMツールによって良好な関係を維持しやすくなります。メッセージを適切なタイミングで送ることによって、信頼関係も深まりやすいでしょう。顧客ごとの詳細なデータをそろえておけば、相手に適した提案もしやすくなります。

ファーストパーティデータのデータ活用はなぜ重要なのか

ファーストパーティデータは、セカンドパーティやサードパーティといったものと比較すると、企業にとって重要度が高いとされていますが、それにはクッキー(Cookie)規制が関係しています。

サードパーティデータを取り扱う企業は、ユーザーデータを集めるために、クッキーのしくみを用いています。しかし、プライバシー保護の点からみると、Safari、Google Chrome、といったブラウザが、クッキー規制に方向転換しました。

そのため、今後はサードパーティデータの利用が困難となり、相対的にファーストパーティデータの重要度が高まるといわれているのです。 ほかにもファーストパーティデータには、下記のような優れた点があります。

信頼性や安全性が高い

ファーストパーティデータは、自社で収集した、出所の分かる信頼性の高い情報です。

自社の製品やサービスに興味を持った顧客から得た情報のため、顧客や見込み客が自社サイトで自社のサービス/製品に対してどのように行動しているかを正確に把握することができ、顧客ニーズを把握するのに役立ちます。

他社から購入するセカンドパーティデータやサードパーティデータよりも安価に手に入れられる上、情報の鮮度が高い点も魅力です。情報収集の際にプライバシーポリシーを明確にしておけば、プライバシー侵害のリスクや、コンプライアンス違反を避けることもできます。

ファーストパーティデータは自社で集めたものであるため、情報の出所がはっきりしています。そのうえ、いつ・どこで・誰から入手したものかといった関連情報が明確ですので信頼性が高く、データの精度も高いと言えます。複数のプラットフォームから集めるサードパーティデータと比べると、信頼性という点において大きな差があります。

また、自社の顧客や製品、サービスに興味のあるターゲット層から直接集めたデータであることから、自社ビジネスとの関連性が強い点もメリットです。

費用対効果が高い

セカンドパーティデータやサードパーティデータは、他社から提供されるデータですので、購入や共有の際にもコストが発生するケースがあります。そのうえ、データの鮮度は時間が経過するにつれて落ちていくため、最新のデータを入手したければ、その都度コストをかけなければなりません。

一方、ファーストパーティデータは、自社で収集した情報ですので、あらかじめデータ収集の仕組みを用意しておくことによって、常に新しい情報が蓄えられ、コストをかけずに鮮度の高い情報を利用できます。

クッキー規制で価値が高まっている

加えて、世界的なCookie(クッキー)規制の影響もあります。

クッキーとは、WEBサイトを閲覧した人の情報をブラウザに一時的に保存する仕組みです。サードパーティデータは、Web上で顧客情報を収集する際に、クッキーの仕組みを利用しています。

しかし、ユーザーの意図しない形で個人情報が流用されているケースもあり、プライバシー保護の観点から、ここ数年で規制の動きが強まっています。

今後はサードパーティデータの活用が難しくなっていくとみられており、相対的に、自社で収集したファーストパーティデータの重要性が高まっています。

ファーストパーティデータを扱う際の注意点

ファーストパーティデータを扱う場合、どのような点に注意すれよいのでしょうか。ファーストパーティデータは、低コストで活用できますが、全く費用がかからないわけではありません。各種ツールなどに費用がかかるほか、活用する段階でもかかるという点に注意しておかなければなりません。 上記以外には、データの規模と精度の確認をするのはもちろん、活用方法のプランニングをしておくことが重要です。

ここでは、ファーストパーティデータを扱う場合の注意点について詳しく解説しますので、チェックしてください。

収集や活用のコストを考慮

ファーストパーティデータは低コストで活用できるメリットがありますが、費用が全くかからないわけではありません。CRMや各種ツールが必要なうえ、データの管理・保守にも、コストがかかります。活用する段階でも、その方法によっては費用がかかることがあります。

そのため、ファーストパーティデータの収集・活用に取り掛かる前に、どのような仕組みを作るのかはもちろん、情報収集や活用方法をしっかりと考えておくことが重要です。さらに、投資にたいしてどのくらい利益を上げられるのか検討し、その上で行うようにしましょう。

データの規模と精度の確認

データを分析する際、データの規模などについても確認しておく必要があります。ファーストパーティデータは、精度の点においては優秀です。しかし、情報量という点において、分析に十分な量を用意するのが困難な時もあるというデメリットがあります。

データの規模が小さい場合、期待した結果を得られなかったり、分析結果が実状とかけ離れたものだったりすることも起こり得ます。

戦略を練る

ファーストパーティデータは、仕組みを構築しておけば、収集そのものは手軽に行えます。しかし、活用方法のプランニングができていないと、貴重なデータを活かしきれません。

データを活用してどのようなことを行いたいのか、どのような結果にしたいのか、そのためにはどういった方法を選ぶべきか、運用と活用について十分に戦略を立てておかなければなりません。

運用する人材の確保

集めたデータをしっかりと活用するためには、仕組みに加えて人材を確保しておく必要があります。広告やマーケティングのエキスパート、もしくはデータ分析に精通している人を確保するか、現在の担当者を育成していくという方法もあります。

どのような人材をそろえるかは企業の事情や目的によって異なりますが、投資に見合う成果が得られるかどうか、あらかじめ精査しておくことが重要です。

ファーストパーティデータの注意点を把握したうえで活用しよう

ファーストパーディデータとは、企業と顧客との直接的な関わりによって得られたデータのことです。ファーストパーティデータは、施策立案への活用やサービス向上のためなど、さまざまな用途で用いられます。

取り扱う上での注意点についてもしっかりと理解したうえで活用するのがおすすめです。

まとめ
ファーストパーティデータの活用にはCDPがおすすめ

ファーストパーティデータを活用するためには、まず、データを収集するだけでなく、整理、統合し、活用するための基盤を構築しなくてはなりません。

CDPツールなら、社内外に散在するデータを集約して、管理・分析することが可能。ファーストパーティデータを活かして、精度の高い顧客サービスや、効果的なマーケティング施策を立案することができるでしょう。

こちらのページでは、4つのニーズ別におすすめのCDPツールをご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

要望別に比較
CDPツールおすすめ4選

「連携・活用のしやすさ」「導入率・シェア率の高さ」「費用の安さ・低コスト」「サポートの充実度」という
4つの要望別にそれぞれおすすめのCDPツールを厳選。自社が抱える課題感に合うCDPツールを探してみてください。

※2023年5月8日調査時点で、「CDPツール」とGoogle検索し表示されるCDPツール20社のうち、導入実績や実例を公式サイトに掲載している製品をピックアップ。そのなかで、公式HPで確認できる情報もとに以下の条件で要望別に各ツールを選定しています。
■連携・活用のしやすさ=Tealium(統合可能なシステムが最も豊富だったため)
■導入率・シェア率の高さ=TreasureData CDP(導入実績が最も豊富だったため)
■費用の安さ・低コスト=goline CDP(初期費用・月額費用が最も低かったため)
■サポートの充実度=Rtoaster insight+(対応満足度が最も高かったため)